若き魔女ヴァシリーサと、一冊の“黒い本”。あたし的には「民話×カードバトル×道徳選択」が絶妙で、静かな読書みたいに物語へ沈んでく感じがたまらない。ロシア北方の民俗が濃いめで、辞典を読み出したら止まらない系。和訳UI&字幕完備だから、物語重視勢にも推しやすいよ。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Black Book |
| デベロッパー | Morteshka |
| パブリッシャー | HypeTrain Digital |
| ジャンル | RPG/アドベンチャー/デッキ構築(カードバトル) |
| 発売日 | 2021年8月11日 |
| 対応言語 | 日本語(インターフェイス・字幕)、英語(音声・字幕)、ロシア語(音声・字幕)、簡体字中国語(UI・字幕)、韓国語(UI・字幕) |
| 価格(Steam定価) | ¥2,800(目安) |
どんなゲーム?
19世紀末のロシア・ペルミ地方、チェルヂニ近郊が舞台。婚約者を亡くした少女ヴァシリーサは、七つの封印を解けば願いが叶うという禁書“Black Book(黒の書)”に手を伸ばし、悪魔や精霊が息づく辺境を歩くことになるの。作品はカードによるターン制バトルと選択型アドベンチャーが合体した構成で、探索→会話→小事件→カード戦のリズムが心地いい。
操作感はシンプル。デッキは“呪文ページ”で構成され、「語(ワード)」を並べて文を紡ぐイメージでコンボを作るのがキモ。継続ダメージの「腐蝕(Waste)」や祝福/守護でのバフ管理、ボス戦では“解法のあるパズル戦”もあり、カードRPG初心者でも理解しやすい設計。さらに、手元の小悪魔(チョート)に雑用を与えるか放置するかで主人公の“徳/罪”にゆらぎが出て、会話分岐やイベントの手触りが変わっていくのもポイントだよ。
世界観はスラヴ神話・民俗学への忠実さが売り。地名や伝承の由来が読める用語辞典がゲーム内にあって、イベントや怪異の背景を“読み解く”面白さが強い。静かな森、古地図ベースのロケーション、祈りやおまじないの語彙など、雰囲気の作り方が丁寧で、ロシア語音声+日本語字幕で遊ぶと没入感がグッと増す。
コミュニティの反応は?
リリース以降、Steamでは「非常に好評」が長く続く安定評価。カード構築の自由度や民話ベースの物語への称賛が多く、「丁寧な世界設定」「辞典を読むのが楽しい」という感想が目立つね。クリティック面では、メタスコアは良好(おおむね70台後半)。一方で、テンポのムラやQoL(ソート/UI)にもう一歩という指摘、低ポリ寄りのビジュアルに好みが分かれる声もちらほら。プレイタイムは20〜30時間くらいで語り中心のRPGとして満足度が高いって印象だよ。
オススメや期待ポイント
- 物語×デッキ構築のバランス:複雑すぎないカード設計で、物語を食いながらもちゃんと“組む楽しさ”がある。
- 民俗学リッチな辞典&テキスト:イベントの理解が深まり、選択の意味が腑に落ちる。読書好きほど刺さる。
- 日本語UI・字幕対応:読ませるタイプのRPGを安心して追える。ロシア語音声の雰囲気も◎。
- 倫理のゆらぎが効く:小悪魔への指示や選択の積み重ねで、会話や結末の色合いが変化。役割演技(ロールプレイ)が捗る。
- 追加モード:エンドレス系のバトルモードもあり、デッキ検証が楽しい。
まとめ
“黒の書”の封印を解く旅は、カードで言葉を紡いで祈り、呪い、選ぶRPG体験。アクションの派手さよりも語りと雰囲気で押すタイプだから、読ませるゲームが好きな人、神話民俗が気になる人に超オススメ。難度は素直で、カードRPG入門としても優秀。和訳UI・字幕対応で乗りやすい今、静かな夜にじっくり浸ってほしい一本だよ。
