【ゲーム紹介】 Strategic Command: American Civil War|南北戦争全土を俯瞰する本格グランドストラテジー

ゲーム紹介

19世紀アメリカ南北戦争を、巨大ヘクスマップ一枚でまるっと指揮しちゃうウォーゲーム。『Strategic Command: American Civil War』は、北軍か南軍の総司令官になって、徴兵・研究・生産・外交・海戦までぜんぶ自分で回すガチ目のグランドストラテジー。見た目はクラシック寄りだけど、気付くと「もう1ターンだけ…」を連発してるタイプの危険なやつ。ウォーゲーム初心者でも、ルールさえ飲み込めれば深みにハマれそうな一本。

基本情報

項目内容
ゲームタイトルStrategic Command: American Civil War
デベロッパーFury Software
パブリッシャーMatrix Games
ジャンルターン制ストラテジー/ウォーゲーム
発売日2022年7月14日
対応言語英語(UI・音声・字幕)、スペイン語・フランス語・ドイツ語(UIのみ)/日本語は非対応
価格(Steam定価)4,500円

どんなゲーム?

舞台は1861〜1865年のアメリカ南北戦争。プレイヤーは北軍(Union)か南軍(Confederacy)を選んで、戦争全体の流れをコントロールするポジションになる。マップは66,000ヘクスというシリーズ最大級サイズで、カナダ南部からメキシコ、カリブ海までをカバー。1ヘクス約15kmスケールだから、行軍距離や補給ラインの重さがけっこうリアルに刺さる感じ。

キャンペーンは、戦争全期間を追う「1861 Blue and Gray」から、途中年スタートのシナリオ、さらに「英が南部承認したら?」みたいなif路線の「Trent War」まで、歴史寄りと仮想歴史がいい感じに混ざってる。短めシナリオから触れば、いきなり長大キャンペーンで心折れる事故も減りそう。

ゲームシステムは、オーソドックスなターン制ヘクスウォーゲーム。徴募ポイントで旅団→師団→軍団と部隊を編成して、研究で武器やドクトリンを強化しつつ、戦線を引いていくスタイル。リー、ジャクソン、グラント、シャーマンみたいな有名将軍をユニットに割り当てて、士気や戦闘力にボーナスを乗せる要素もある。

面白いのが河川と海戦の扱い。ミシシッピ川やオハイオ川には専用のリバーガンボートやモニター艦が登場して、要塞化された港をめぐる攻防がかなり重要になる。外洋側では木造艦と装甲艦の住み分けもあって、封鎖や上陸作戦をどう組むかで戦局がガラッと変わる。

偵察もけっこう独特で、無線がない時代なので、騎兵や偵察歩兵、ゲリラレンジャー、装甲列車みたいなユニットにかなり頼る仕様。観測気球まで出てきて、視界の取り方次第で攻勢の成否が変わってくるのがイイ。

さらに外交要素として、イギリス・フランス・スペインなど欧州列強の介入もイベントで管理されていて、綿花外交や奴隷解放宣言といった歴史イベントをどう扱うかで、戦争が「アメリカ国内戦争」で終わるか「北米全体戦争」に広がるかが分かれる。

コミュニティの反応は?

Steam全体レビューは「非常に好評」で、だいたい8割前後のプレイヤーが高評価。特に、「南北戦争の戦略・作戦レベルの課題をよく再現している」「マップのスケール感と戦域の広さが素晴らしい」という声が目立つ。シリーズ経験者からも「成熟したデザインになった」と評価されてて、過去作からの進化版として受け取られてる印象。

長文レビュー勢からは、イベントとスクリプトの作り込みがかなり褒められてる。160以上のディシジョンイベントと大量のヒストリカル/ifイベントが用意されていて、南北戦争の歴史をなぞりつつ、ちょっと外した展開もちゃんとそれっぽく収まる、みたいなバランスが好評。AIの動きも「シングル前提ならかなり信用できる」と言われてて、難易度調整やスクリプトON/OFFで好みに寄せやすいのもポイント。

一方で、ネガ寄りレビューでよく言われるのが「タクティカルな戦い方の再現度」。ユニットのスタック不可&ヘクススケールの都合で、特に東部戦線(ヴァージニア〜ポトマック周辺)が、歴史のイメージよりも第一次世界大戦みたいな連続塹壕線になりがち、という意見はけっこう多い。ゲティスバーグのような短期決戦のダイナミズムより、「じわじわ押し合う消耗戦」が前面に出るので、そこを重視する人は合う合わないがハッキリ出そう。

海外フォーラムでは、「戦略・作戦レベルの表現としては現状トップクラス」「ただし南北戦争の実際の機動戦イメージとはズレる部分もある」といった議論が続いていて、好みが割れつつも、シリーズとジャンル全体の中ではかなり重要なタイトルとして扱われている感じ。マルチはPBEM++前提で、相手探しはフォーラム経由が主流だけど、「対人戦になると一気に化ける」という声も多い。

Reddit周りを見ていると、「WWIやWWIIより先にACWから入っても大丈夫?」みたいな相談スレや、「封鎖艦隊はどの艦種を揃えるのが効率いい?」といった細かい運用相談も出ていて、コミュニティ規模のわりに情報交換はけっこう活発。無料配布された日露戦争キャンペーン(1904 Imperial Sunrise)や、DLCの話題も含めて、長く遊んでいるプレイヤーが多い印象。

オススメや期待ポイント

まず一番の売りは、「南北戦争を一枚マップでやりきる」スケール感。東部戦線・西部戦線・トランスミシシッピ・沿岸&カリブまで全部つながっているから、「ここで軍を抜くと別戦域がスカスカになる」みたいな大局観が自然と要求される。局地戦の勝ち負けだけじゃなく、戦線全体のバランスをどう取るか考えるのが好きな人にはかなり刺さるはず。

イベントとディシジョンの量も相当あって、綿花輸出や解放宣言、ヨーロッパ介入、メキシコ情勢など、歴史の重要ポイントをちゃんとゲームの選択肢として触れるのが楽しいところ。if展開も用意されているから、「史実っぽい展開」と「ちょっとむちゃな戦略」を行き来しながら遊べるのが良き。

海戦・河川戦の比重が高いのも、このゲームならでは。モニター艦や装甲艦を整備して港湾要塞を叩く、リバーガンボートで内陸に圧をかける、みたいな動きがガチで重要なので、「戦艦研究が大好物」な人にはかなり楽しいおもちゃ箱になると思う。

それから、AIとマルチ周り。シングル専用でも長く遊べるようにAIスクリプトが組まれていて、難易度を上げればけっこう手強い。対人はPBEM++ベースで、対戦相手さえ確保できれば、じっくりメールチェス的に南北戦争キャンペーンを遊べるのが魅力。

DLCの「Wars in the Americas」や「Concert of Europe」、それに無料キャンペーンのおかげで、ゲームエンジン自体が19世紀ウォーゲームプラットフォームみたいになってきているのもポイント。南北戦争にハマったあと、中南米戦争や欧州列強の戦争にも手を伸ばしたくなるはず。

もちろん、日本語が一切入っていないので、英語UIにそこまで抵抗がない人向けになるのは正直なところ。とはいえ用語はそこまで難解じゃないし、ターン制&ヘクス制のゲームに慣れているなら、辞書片手でも十分やっていけるレベル感。

まとめ

『Strategic Command: American Civil War』は、戦術級の細かい戦場再現よりも、「南北戦争という長いキャンペーン全体をどう勝ち切るか」を考えるゲーム。ヘクススケールやスタック制限の都合で、歴史のイメージとズレるところは確かにあるけど、その代わりに戦線運営・補給・外交・海戦までを一つのテーブルに乗せて、グランドストラテジーとして遊ばせ切る力はかなり高い。

「南北戦争モチーフのゲームがやりたい」「でも部隊個々のマイクロより、戦域全体のパズルを解く方が好き」って人には、かなり有力な一本。Strategic Commandシリーズの他作が刺さったことあるなら、ACWもチェックしておいて損はないやつ。じっくり腰を据えて遊べる歴史ウォーゲームを探してるなら、候補に入れてみてほしい。

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