核戦争後の荒廃世界で、あたし達の“ロールプレイ”が物語を変えていく——。『Fallout: A Post Nuclear Role Playing Game』(通称:Fallout 1)は、S.P.E.C.I.A.L.システムと会話重視のデザインで今も刺さる不朽のCRPG。初見の人にも遊びやすい導線を意識しつつ、クラシックの旨みをギュッと紹介するね。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Fallout: A Post Nuclear Role Playing Game |
| デベロッパー | Interplay Productions |
| パブリッシャー | Bethesda Softworks |
| ジャンル | 見下ろし型CRPG/ターン制戦闘/オープンエンド |
| 発売日 | 1997年10月10日(北米) |
| 対応言語 | 英語/フランス語/ドイツ語/スペイン語(日本語なし) |
| 価格(定価) | ¥980 |
| プラットフォーム | PC(Windows/Steam・GOG) |
どんなゲーム?
舞台は核戦争から数十年後の22世紀。地下シェルター“Vault 13”の住人(Vault Dweller)が給水チップの代替を探すため荒野へ——という導入から、プレイは一気に自由度高めの砂場へ広がるよ。探索先や解決ルートは会話・潜入・戦闘の三本柱。脅す、説得する、盗む、正面突破する……選んだ行動がNPCの反応やクエスト分岐、エンディングにそのまま跳ね返る。
戦闘はヘックスベースのターン制で、行動ポイント(AP)をどう切るかが超キモ。遠距離で安全に削るか、近接で一撃を狙うか、クリティカル構成で博打するか——ビルド次第で手触りがガラッと変わる。育成の柱はS.P.E.C.I.A.L.(Strength/Perception/Endurance/Charisma/Intelligence/Agility/Luck)にTraitsとPerks。会話特化だと敵対せずに抜ける場面が増えたり、運特化で思わぬ幸運が転がり込んだり、リプレイ性が本当に高いのが魅力。
雰囲気はレトロフューチャー×ブラックユーモア。皮肉と風刺が効いたテキスト、印象的な“トーキングヘッド”演出、静けさが沁みるBGMまで全部がワンチームで世界観を立ち上げてる。ストーリーを最短で追えば十数時間規模、寄り道やビルド試行まで含めるとじっくり腰を据えて楽しめるはず。
コミュニティの反応は?
Steamでは好評率がおおむね9割台で、クラシックRPGの入門・復習どっちにもオススメって声が多い。操作や解像度の快適化に関しては、非公式だけど話題に上がりやすいのが二つ。
- Fallout et tu:Fallout 2エンジン上でFallout 1を再現する大型改良。装備や仲間挙動などが現代的になって快適さが上がるのがウリ。
- Fallout Fixt:FO1のバグ修正や未実装要素の復元、テキストの手入れを一括で面倒見てくれるやつ。
どっちも“非公式”なので、まず素のまま軽く触ってから必要に応じて導入が鉄板。Deckでの相性も含め、最近は“et tuで初見”って人もいるけど、オリジナル派の意見も根強い感じだね。
オススメや期待ポイント
- 解法の多さ=物語が自分の色に染まる:会話・潜入・戦闘、どれを主軸にしても成立。口八丁で敵をスルーしたり、発想次第で“戦わない”が正解になる場面も多い。
- ビルド試行の気持ちよさ:Perksの組み合わせで近接クリティカル機械にするか、スナイパーにするか、あるいは“カリスマ交渉屋”に振るか。S.P.E.C.I.A.L.の見通しが良く、リセマラ無しでも遊びやすい。
- 短めの導線×濃い世界:最初の目的が明快だから迷子になりにくいのに、寄り道は濃厚。初代ならではの歯触りの良さがある。
- 今でも使えるレトロ良UI:ヘックス×AP制はルールが明快。慣れるとテンポが良く、戦術の解像度も高い。
気になるところ
- 日本語は未対応:英語テキスト中心。会話重視のゲームだから読みやすい難易度のセーブ活用が大事。
- 操作の“古さ”は少し残る:ウィンドウや解像度周りは、素のままだと現代機の快適さに届かない場面あり。必要なら非公式パッチやet tuでケアしよう。
まとめ
初代『Fallout』は、自由度・世界観・テキストの三拍子が今なお光る一本。CRPGの基礎体力を鍛えたい人、選択の重みを味わいたい人、そして“短めの導線で濃い体験”を求める人にぴったり。まずは数時間、素のまま荒野に出てみて。自分のビルドと選択が、そのままあたしだけのウェイストランドを描いてくれるはず。
